冨田 和宏
「オフィスワーカのプロダクティビティ改善のための照明制御法の研究」

   一般に、企業では人件費が大きな割合を占め、オフィス環境の改善によりワーカのプロダクティビティ(生産性)が向上すれば、その金銭的メリットは大きいと考えられる。しかし、環境改善による金銭的メリットを客観的に評価できないため、オフィス環境の改善は敬遠されがちである。 そこで、昨年度当研究室では、オフィスワーカのプロダクティビティ評価のためにパフォーマンステストCPTOPを開発した。 本研究では昨年度の成果を基に、プロダクティビティに影響を与える環境要因として特に照明に着目し、実際に環境を改善することでプロダクティビティを向上させることを目指した。 照明がプロダクティビティに与える影響としては、(1)特に午前中に高照度光を照射することによる生体リズムの調整効果、(2)照度の向上による覚醒度向上効果、が考えられる。 本研究では、こうした効果を実現するための照明制御法を提案し、(1) アミラーゼからストレス評価を、(2)瞬目波形からストレス評価を、 (3)CPTOPによりパフォーマンス評価を (4)メラトニンから生体リズム評価を、行うことで、被験者を用いた評価実験によりその効果の定量的評価を行った。

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