Abstract


 ヒューマンファクターは、トラブルが発生するとしばしば議論を巻き起こす重要な研究分野と広く認識されているが、そのアプローチ、研究成果の活用法等は定量化しにくいために、その技術成果を使用する側に立つ人に十分理解されているとはいいがたい点があると考えられる。また、人的原因によるエラーは、設計、運転、保守と広い分野に起こりうること、原子力産業が成長期から成熟期へと移行していく段階で、1日の中で変化とともに世代交代という長期的変化を伴っている人間集団を研究対象としていることより、さらに研究の難しい分野となっている。しかし、実際の研究は諸機関で制御盤のシミュレータ、生体情報、さらには人間自体を模擬したモデルを用いて様々な試みが行われつつある。そこで本分野に携わる方々に極力平易に最近の研究動向をご紹介頂くことにした。

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(C) 2020 Hirotake Ishii