浦山 大輝
「デジタルサイネージを利用した異文化コミュニケーションの誘発手法」
本研究では、訪日外国人旅行者によりよい観光体験を提供するために、日本人とのコミュニケーションを通して有益な情報を取得してもらうことを目標とする。
本研究では、デジタルサイネージを利用して日本人と訪日外国人旅行者の異文化コミュニケーションを誘発する手法を提案する。具体的には、デジタルサイネージとユーザのインタラクションとして、デジタルサイネージ周辺の人々の目に留まりやすいジェスチャ入力を用いて、デジタルサイネージ周辺の人々の興味を引き、`honey-pot effect'と呼ばれるユーザ間のコミュニケーションが誘発される効果が発生する領域に引き寄せる。そして、引き寄せたユーザを対象に、デジタルサイネージを介して文化差に依存しない協力作業の場を提供し、その協力作業を通してコミュニケーションを誘発する。
提案手法の有効性を評価するために、日本人大学生20 名と外国人留学生20 名を対象に評価実験を行った。実験参加者には、提案手法を組み込んだジグソーパズル形式の情報提示システムと、従来のスライドショー形式のシステムを体験してもらった。その結果、従来のスライドショー形式に比べて、提案手法が有意に異文化コミュニケーションを誘発できることが確認された。
論文はこちら→ Urayama.pdf