趙 躍
「携帯デバイスを用いた三感融合型放射線学習支援システムの開発と評価」

 
 本研究では、放射線の性質とその人体影響を直感的に理解する放射線学習を支援するために、最新の情報技術である複合現実感技術を活用する。特に、本研究では仮想的な放射線源を用い、その人体影響を視覚、聴覚、触覚の3つの感覚情報を融合して提示することを特徴とする。具体的には、視覚情報として3DCG(3次元コンピュータグラフィック)により放射線源から放出される放射線の強度分布を提示し、聴覚情報として人体に当たる放射線による影響の強度を音の大きさで提示する。また、触覚情報としては本研究で開発する新しい触覚インタフェースを用いて、あたかも仮想的な放射線が人体に当たったかのような打撃感覚情報を提示する。このような新しい仮想体験型学習方法により、学習者は放射線の性質や人体影響を単に知識として理解するだけでなく、それを仮想的に体験することができるため直感的な理解を促進することが期待できる。

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