榎本 健治
「オフィス環境評価のためのパフォーマンステストの実用化に向けた改良と評価」

 
 近年、環境への配慮やコスト削減の必要性からオフィスでも室内環境の見直しが行われてきたが、オフィスワーカの生産性低下を招く場合が多く、適切な対策とは言い難い。本研究室では、知的生産性の観点からオフィス環境を定量的に評価するタスクテストCPTOP2を開発し、実験室実験にて照明環境の改善効果を定量的に示してきた。
 本研究では、CPTOP2をオフィス環境評価指標として実用化するため、より短い時間で環境評価ができるようにタスク内容やインタフェースの改良方法を提案し、効果検証実験を実施した。その結果、提案した方法により解答時間のばらつきが抑制され、短時間での定量的評価が可能であることを示した。さらに、短時間化したCPTOP2を用いて、実際のオフィス環境における生産性評価実験を実施し、4週間で週3回から4回CPTOP2を行うことが可能であること示すと同時に、今後のオフィス環境評価実験に向けた具体的な実施方法を提案した。

論文はこちら→ enomoto.pdf