神月 匡規
「ネットワークコミュニケーションを用いた知識の共有と
相互交流の場としてのWebサイトの設計・構築とその評価」

 本研究ではインターネットを活用し、複雑化した社会の課題について「情報を提供・解説し、広く社会の中で交流出来る場」を提供し、WWW上にキャラクタエージェントを用いた親しみやすい相互交流の場の構築を試みた。

 まず、本研究が具体的な構築対象とするシンビオ社会研究会Webサイトを、利用者の見やすさ、使いやすさの観点から分析し、再構築したWebサイトを用いて評価実験を行った。実験の結果、アクセシビリティの向上が見られた一方で、Webサイトの親しみやすさや好感度の不足が今後の課題として挙げられた。

 次に、ユーザの興味を引きつけ、コミュニティにおける楽しさや親しみやすさを向上させることを目的に、キャラクタエージェントを導入したシンビオコミュニティシステムを提案した。そして、提案したシステムを用いて、異世代の多様な立場の人を対象に、(1)エネルギー問題、(2)高齢社会問題をテーマとした被験者実験を行った。実験の結果からは、キャラクタエージェントの導入により、ネットワーク上のコミュニティに対する「親しみやすさ」や「楽しさ」を向上させる可能性が示唆された。また、ネットワーク上のコミュニティにおける意見交換が、参加者の課題テーマに対する意識に変化を与える可能性が示唆され、今後の検討課題を見いだすことができた。

 

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論文はこちら→ kozuki.pdf


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